2010年08月26日

ミッシング・ピース

これ、ちょっと持ち帰りますわ…

と言って
木製パズルを
Sさんが持ち帰ったのが
夏休み前のこと。

Sさんは
私がかつて司牧していた教会の
信徒さんなのですが
ここ下鴨キリスト教会の礼拝にも
時々来られます。

たまたま見かけた
木製パズルを持ち帰る

といっても
Sさんがおうちで遊ぶ
というわけじゃなく―

壊れているので
直してくださるのです。

Sさんは実は大工さん。
といっても
住宅というよりも
建具や指し物をつくる職人さんです。

イエスさまが大工さんだった
というのは有名な話ですよね。
イエスさまも
やはり家具職人だったとか―。

このパズルは
二つのピースを組み合わせると
一つの円盤型になるもので

一見すると、白と黒の勾玉を組み合わせたような
あの「太極図」(陰陽マーク)に見えなくもありません。
そんなデザイン性の高いシンプルなおもちゃです。

その木製円盤がいくつも
やはり木製のケースに入っているのですが
いくつかの円盤が“相方”を失っているうえに
スライド式の蓋のついたケースも壊れていました。

それを見かねたのでしょう
修理を申し出てくださったのでした。

それから一ヶ月…

久しぶりにお会いした
Sさんは「これ…」
とだけ言って
ビニール袋に入ったあのパズルを
渡してくださいました。

中を開くと
壊れていたケースは見事に元通り
失われていたピースも
残っている片割れの曲面に応じて
「復元」されています。
塗装もし直してくださったようで
程よい光沢です。

もうこれは完全にプロのお仕事。
つい気になって
お礼はいいのでしょうか
と言うと
いらない いらない との手振りが…。

週が明けて
嬉しさもあって
さっそく先生方にも見てもらいました。

事情を説明して
袋からパズルを取り出すと…

「わぁっ!」
と歓声が上がりました。

「片方がいくつも迷子になってたのに元通りになってますね!」
「実はケースが壊れていて危なかったので最近は出さないようにしてたんです」
との声も。

ミッシング・ピース。
シルヴァスタインの絵本『ぼくを探しに』(講談社)で
「ぼく」がぴったりのかけらを見つけたときの
喜びにも似て…。
もちろん、あの物語はその後もまだまだ続くのだけれど―。

夏をまたいだ
ほんの小さな出来事で

幼稚園の直接の関係者
というわけではないし
朴訥なお人柄だから
目立たないけれど
こんな
さりげないお心遣いにも
幼稚園が支えられている―。

そして

目立たぬけれど
木の質感を通して
伝わってくる
ぬくもりを帯びた物語もまた まだまだ続く…。

それが幼稚園なんだ

って、しみじみ思う 外は まだまだ続く…

灼熱の

猛暑です…。
posted by 園長先生 at 16:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2010年08月20日

変わらぬなかにも

―ずいぶんごぶさたしてしまいました…。
みなさま いかがお過ごしでしょうか―。

書かなきゃ、と思っているうちに
時は足早に過ぎていき
ますます原稿を書く“敷居”が高くなり…。

書く材料が全くなかったわけではないのですが…。

それにしても暑い、いや“熱い”ですね。

そう云ったところで涼しくなるわけではないですが
そう分かっていても やっぱり 
日頃のあいさつで
まず出てきてしまうのが
「…暑いですねー」で、
猛暑の今年はとくにそうですね。

熱中症が今年はとくに心配で
昼間の外出は「危険」ですらあります。
どうぞみなさまお気をつけ下さい。

そんな中でも夏はやっぱり
子どもたちの季節という気がします。
大人たちのへたばりをよそに
この日差しをめいっぱい
受け止めようとしている
子どもたちも多いのではないでしょうか。

さてさて
毎年この時期はそうなのですが
今年はとくに
夏休みになってからの
雨や夕立が少ないために
いつも以上に園庭の水遣りが
大切になってきています。

この夏おどろいたのは
朝早くから暑いこと暑いこと!

朝6時半ともなると
射すような日差しとなって暑いのです。
そのため6時には水遣りを始めて
なるべく6時半までには切り上げることを
心がけました。

草花たちも少々疲れ気味?
今年の朝顔は花が少ないような
グラジオラスも
あまり花がもたないような…。

いろいろな虫さんたちも
いつもの夏よりへばっている?
乾燥続きで力尽きた虫たちが多いような…。

…なのですが、立秋を過ぎ、
五山の送り火を迎えたあたりからでしょうか。
暑くなりはじめる時間が30分ほど遅くなり
朝7時くらいになってきたのです。

もちろん
昼間になれば
また相変わらずの猛暑です。
しかし、そんな
変わらないかにみえる猛暑のなかでも
確実に季節は移り変わりはじめている―。

その不思議にしばし感じ入り
大いなる働きに思いを馳せました。

旧約聖書の「ルツ記」にも
辛い境遇のなかにあっても
その背後で徐々に“時”が
移り変わりはじめていることを
「大麦の刈り入れ」をキーワードとして
暗示している箇所があります。

子どもたちも
近くにいると気づきにくいかも
しれませんが
いつもと同じにみえても
その背後で成長という時は
確実に移り変わっているのでしょう。

そんな子どもたちの姿に
また出会えるのも
あと三日…。

夏を越え
秋へと向かう時のなかで
子どもたちのどんな“顔”に
出会えるか
また楽しみです。

といっても

とにかく一人ひとりが
元気にさえいてくれれば
それだけで嬉しいのですが。

といっても

予報では9月まで
厳しい暑さは続くそうで…。
とにかく
熱中症にはまだまだ
ご用心
ですね…。


posted by 園長先生 at 15:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記